一般的には有効ですが、場合によって逆効果であることもあります。
地域に密着して、やる気のある議員さんだと、一生懸命手伝ってもらえたり、行政筋からの情報がもらえることもあります。また、区役所や都庁に陳情に行く場合、とくに保守〜中道系の議員さんからの紹介などがあると、非常にスムーズに行く場合があります。
(もちろん、それは陳情が通るということとは別問題なので、注意してください。単に、役所の人の愛想が少し良くなるということです。)
革新系の議員さんの場合、業者が悪徳だったり、不正があったりすると、住民以上にがんばっていただけることがあります。デモやストライキ、ピケなどのノウハウもあるので、座り込みなどの最終手段になった場合に、具体的且つ有効なアドバイスがもらえます。弁護士も紹介してもらえることがあります。
いずれにしても、説明会などで、恫喝など、業者に非常識な言動があったりした場合、証人になってもらえます。
逆効果である場合、最悪のパターンとして、議員さんが業者に取り込まれてしまうケースがあります。必ずしも、お金が動くということではなく、人脈のしがらみでやむなく、ということもあるようです。取り込まれないまでも、途中から、急に消極的になってしまうこともあります。住民運動を支援しているような顔をしながら、工事の延期や設計変更などの要求は、無理に決まっていると勝手に決めつけて、わずかな補償金や簡単な協定書を作ったぐらいで、とにかく早く手打ちをさせようとしたりすることもあります。
保守系の議員さんの場合など、注意が必要となる場合があります。(直接、業者と関係がなくても、土地の売り主と関係がある議員さんは、とくに要注意です)
補償金については、せっかく住民運動が盛り上がっているのに、「マンションが建ってからでないと、本当の被害状況などはわからないのだから、具体的なことはあとで話せばよい」と、早い和解を進め、工事にかからせようとするケースがありますが、マンションが建って売れてしまえば、業者は住民と和解する必要などないのです。払うという約束だけでは、文字通り、数千円〜数万円程度の、子供の小遣い程度の涙金の可能性もあります。したがって、マンション建設が終わってからの補償金交渉は、住民が圧倒的に不利だと思った方がいいでしょう。
こういうことを言い出す議員は、すでに業者に取り込まれていると思って差し支えありません。
革新系の議員さんの場合、表に立ってもらうと、稀ですが、あらぬ誹謗中傷を仕掛けられることがあります。また、住民の中の、意識の低い人や、特定の保守系議員と親しい関係にある人などが、「○○党が来ると、右翼が押しかけてくる」「選挙の時にしつこくつきまとわれる」などという根拠の乏しい理由で拒否反応を示すケースもあります。
したがって、議員さんに頼むのは有効ですが、特定の政党だけに偏らないように、複数の政党の議員さんに声をかけるべきです。
なるべく、当選1〜2回目の2世ではない若手議員で、やる気のありそうな人に声をかけるのがいいと思います。(当選回数の多い人や、親の地盤を引き継いだ2世議員は、それなりのしがらみも多いものです)。