工事前に家屋調査が行われます。
このときは、きちんと立ち会い、どこを調査しているかをチェックしましょう。また、数日後に届けられる家屋調査書(ファイルです)をきちんと確認し、家中の各場所をちゃんと撮っているか(省略している場所はないか)、写真そのものが正確に撮られているか(ぼやけていたり、はっきりしていないものはないか)、等をチェックします。
家屋調査会社は、第三者機関とはいえ、業者に雇われている立場です。なあなあ状態で、適当な調査を行い、工事後も、新築家屋の床の間の柱にはっきりできたヒビにまで、「これは工事のせいでできたものではありません」などといって、いっさいの被害を認定しないというような悪質なケースもあるのが実状です。
外壁モルタルの亀裂、内壁の亀裂、タイル貼り部分の亀裂、内壁と柱、回縁などの隙間、柱・床などの傾斜、建具の建て付け、土間の亀裂、建物の沈下・傾斜などは、最低限、きちんと撮影・測定されていなくてはなりません。
また、亀裂幅は0.5mm単位、亀裂長(亀裂の端から端)、隙間間隔、柱の傾斜などは1mm単位で計測するのがちゃんとしたやり方です。
いい加減だと思ったら、はっきり言いましょう。
古い家だからといって、遠慮する必要はありません。家屋調査会社が、いい加減な調査をやっていると思ったら、調査会社の変更を業者に申し入れることもできます。
また、工事後、家屋調査会社が、明らかに工事で起こった家屋の破損を認めようとせず、家屋調査写真でも、問題の場所は撮られていない、あるいは、撮られていてもはっきり映っていないというような場合は、ちゃんと調査をしていない家屋調査会社に非があるのですから、断固として抗議しましょう。そのヒビが工事の責任ではないということを、業者側が証明できないのであれば、業者に補償する責任があります。