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NBOnline記事「景観は『共有財産』、全国で相次ぐ規制の波」
「業者に誠意がないとき」最高に効果の上がる立看板
リンク集随時更新

ホームページ(ウェブサイト)は役に立つか

とても役に立つ場合と、あまり役に立たない場合があります。

しかし、ひとつ言えることは、大半の紛争で、和解が行われるときに、その条件として、必ずと言っていいほど、業者側はホームページの閉鎖を求めてくるという事実です。
それはとりもなおさず、業者はホームページの存在を「とても気にする」ということです。

当サイトのリンクをご覧になれば一目瞭然ですが、「勝利報告」のホームページはほとんどありません。
しかし、それは住民が99%負けている、ということではなくて、合意に達したところでは、ごくわずかな例外を除いて、ホームページを閉鎖しているからです。じつは管理人が実体験した紛争のサイトも、業者との和解とともに閉鎖しています。

つまり、そこまで業者にとって、ホームページは「とても目障りなもの」なのです。
そういう意味では、作るだけでも無駄ではありません。

そして、まったくHTMLの知識のない方でも、ホームページ作成ソフトや、無料作成サービスなどを使えば、ホームページの立ち上げそのものは、さほど難しいことではなく、出費もうまくやれば一円もかからない、というのも、大きなメリットです。

もちろん、どうせ作るなら、効果的なホームページを作ったほうがいいのは当然です。
実際に、役所やマスコミ関係者などの間でも話題になるような、効果的かつ高アクセスのホームページをつくったおかげで、垂れ幕やポスターを作るまでもなく、マンション業者の謝罪と有利な和解を勝ち取ったケースもあるのです。

まず、重要なのは、内容がわかりやすく明確なホームページを作ること。
企業やお店の宣伝サイトではないので、デザイン的に凝ったおしゃれなものを作る必要はありません。
(むしろ、住民の会に、プロのWebデザイナーの方がおられるとしても、企業のものと見まごうばかりのあまりにおしゃれでスタイリッシュなサイトだと「素人の住民が業者の横暴と戦っている」というイメージが崩れ、マイナス効果になることもありますので、ご注意)

重要なのは、シンプルで、わかりやすいこと。

・会の名称と、住民のスタンス(誰が、なにを訴えようとしているのか)
・建設予定地と建築予定の建物のデータ、マンション業者の名前等(わかる範囲で、できるだけ具体的に)
・建築計画の問題点(箇条書きで)
・これまでの経過

最低限、これぐらいの項目のページはつくって、それぞれ、トップページから、わかりやすいリンクで入れるようにしてください。
いくら良い内容でも、いちいちページを最後まで読んでいかないと、次のページに行くことができないような仕組みのサイトは、非常に読みにくいものです。

ひどいものになると、感情的な文章が並ぶばかりで、紛争地の正確な場所や住民の会の名前、紛争対象すらはっきりしないページもあります。そういうホームページで、いかに建設工事の被害のひどさを訴えても、非常に少数の人の同情は引けるかもしれませんが、残念ながら、ほとんど効果はありません。

音の出るサイトも厳禁です。ホームページ作成ソフトにそういう機能がついているとつい使いたくなるのはわかりますが、役所や公共の場から見る人だっているのです。いきなり音が鳴ったらすぐに閉じて、二度と見ようとはしないでしょう。だいたい、マンション紛争に音楽なんてなんの関連もないのですし。

強調したいのはわかりますが、ひとつの文章中に、やたらにたくさんの色を使ったり、アンダーラインをいれるのも、リンク部分と紛らわしくなるだけではなく、デザインセンスの低い人がやると、非常に読みづらいページになることが多いので注意しましょう。

また、ホームページを作ると、稀ではありますが、嫌がらせがあったり、場合によっては個人を特定されることがありますので、住民の会のメンバーの方が個人で加入されているインターネット・プロバイダから提供されるスペースよりも、独立のスペースで運営されることをおすすめします。

この場合、出費を押さえるために、無料のホームページスペースを使われるケースが多いですが、これらの無料スペースの大半では広告が入ります。
これはやむをえない部分もありますが、なるべくなら、ポップアップではなく、広告バナーが下部につくものを選ぶと、読む人には親切です。

独自ドメインまでとる必要はありませんが、リンク先からでないと到底たどりつけないような(ビラや立看板に書けない、自分でもアドレスを覚えられないような)長たらしい英数字の羅列が続くアドレスは、できるだけ避けた方が、アクセスアップにもつながります。

ホームページは、自分たちの自己満足のために作るのではありません。興味を持った人が、訪れやすく、また、訪れた人に親切でわかりやすいサイト(そして、それゆえに、業者側が脅威を感じるようなサイト)でなければならないのです。

無料で簡便にホームページを作ることができるサービスとしては、JimdoWixWebnodeなどがおすすめです。

また、ある程度、ホームページ作りのノウハウがあるのであれば、レンタルサーバーを使うこともできます。過当競争のせいもあって、レンタルサーバーの値段は、ひところに比べて、ほんとうに激安になっています。
月200円〜250円も出せば、初期費用無料で「http://www.○○.com」独自ドメインが使えるところだってあるのです。
(こういった情報は、「リンク集」でもご紹介しています。)

また、ブログサービスを使うという手もあります。
ブログの利点は、誰でも簡単に、こまめに更新できる点ですが、問題点としては、更新すればするほど、最初に書いたエントリ文章が下の方に行ってしまうことです。そのため、ブログをホームページ代わりにしていると、新しく来た人には、どこで何が争点になっているのかがまったくわからなくなってしまうことがあります。マンション紛争のサイトの場合は、仲間内だけが見るものではなく、多くの人に見に来てもらってこそ威力を発揮するものですので、これでは効果はありません。

そこで、管理人のお薦めする、もっとも賢い使い方は、ホームページとBlog(ブログ)を組み合わせて使うこと。
トップページと初めて来た方に読んでもらいたい基本情報は、ふつうのホームページとして作成し、こまめな更新が予測できる「現在の経過」「説明会報告」などは、ブログにするのです。これなら、ホームページに詳しくない方が担当になっても、リアルタイムに更新が可能です。
無料ブログもいまは、いろいろあります。

もうひとつの注意事項は、メールアドレスです。
せっかく作ったホームページに連絡先がないと信頼性を疑われますが、嫌がらせメールやアダルト広告のスパムメールなどが来る可能性もありますので、プロバイダからもらったあなたのメールアドレスを使うことは、おすすめしません。
かといって、無料サーバーだと、メールアドレスはついていないか、ついていても広告つきだったり、制限が多かったりすることがありますので、その場合は、住民の会でフリーメールアドレスを取得して使われることをおすすめします。たいていのメールサービスでは、転送もできるので、そういった機能を活用しましょう。

さて、これで、サイト開設の準備ができました。
次は肝心の中身です。

文章は、名文であることより、一にも二にも、要旨が明快でわかりやすいものであること。抽象論や一般論ではなく、具体的・現実的な内容になるようにしましょう。ひとつの文章を短めにして、段落区切りには空白行を入れるようにすると、読みやすいものになります。内容が複雑な場合は、箇条書きや表にするのもポイントです。
被害がある場合などは、必ず、具体的に書いてください。

いうまでもなく、写真の使用は、非常に効果的です。
なんといっても、百聞は一見にしかず。
ただ、だからといって調子に乗って、サイズの大きな写真をたくさんいれると、非常に見づらく、重いページになってしまいます。すべての人が、ブロードバンド環境で見ているわけではないのです。まして、何が言いたいのかはっきりしない、単なる建築現場を下から撮影しただけの写真や、ぼやけたような写真なら、ない方がはるかにすっきりします。
(同じ理由で、単なる飾りだけの画像はなるべくいれないほうがよろしいでしょう)

名ショットを出そうとする必要はありませんが、最低限、ピントぐらいは合っているものをほどほどの大きさで出すのが現実的です。大きく見てもらいたい場合は、サムネイル(小さな写真)をクリックすると、拡大写真が表示されるようにすると、見たい人だけが見ることができます。

【例】(写真をクリックしてみてください)
壁の割れた写真

ここで、プロ写真家からのアドバイス。
「欲張って、あれもこれもと一枚に入れようとしないこと。素人写真にありがちなのは、ディズニーランドに行って、シンデレラ城もミッキーマウスも自分の子供も、ぜんぶ一枚におさめようとした結果、たしかに一枚にはおさまっていて、ディズニーランドに行ったことはわかるが、子供の顔が小さすぎて、笑顔なのか泣き顔なのかもはっきりしない、というパターンです。
なにをどう撮したいのかを考えること。クローズアップを効果的に使うと、迫力のある写真が撮れます。」

危険な道路、工事車両の事故、工事被害などの写真は、非常に効果的です。
また、工事現場を撮るなら、俯瞰撮影が効果的です。住民の会の中に、俯瞰できるようなマンションに住んでおられる方がいたら簡単ですが、そうでなければ、管理人さんの許可をもらって、近くのマンションやビルの屋上に上ると、案外簡単に撮れます。
そういうものがない場合、屋根に登って撮るという手もあります。ただし、足場に気をつけて。

当然のことですが、ホームページをつくったら、単にアップロードするだけでは、仲間内だけしか見てくれません。他のマンション問題サイトとメールで連絡を取って、相互リンクのお願いをします。向こうからリンクして頂くだけではなくて、こちらからもリンクを貼ります。それが助け合いというものです。ひんしゅくを買わない程度に、FacebookやTwitterなどのSNSでも宣伝してみましょう。

ただし、SNSに書き込むと、ネトウヨと呼ばれる方たち(住民運動を病的に敵視していて、しかも暇な人たち。住民の会の人間に対して「プロ市民」という独特の用語で罵倒しようとするので、すぐわかります)からの嫌がらせの書き込みや、場合によっては嫌がらせメールが来ることがあります。
そのようなこともあるので、前に書いたように、メールアドレスは、できれば別にしておくのが望ましいのですが、しかし、不必要に神経質になることもありません。
もし、脅迫などがあれば、すみやかにその文章を保存して、弁護士にご相談ください。相手が匿名で無料メールアドレスを使っていても、じつは、発信者をたどることはできます。内容が悪質であれば、発信者を刑事や民事で訴えることもできますし、マンション業者関係者であれば、まさにこちらの思う壺です。また、まれな例ではありますが、当の建設会社の社員の人からの内部告発メールや、真面目なアドバイスが来ることもあります。

いずれにしても、マンション問題は、日々状況が変わります。ある程度こまめに更新する必要があります。作りっぱなしで放っておくなら、大した効果はないと思ってください。

ホームページができて、それが業者の知るところになると、業者は、なんとかしてホームページを取り下げさせようとすることがあります。
ホームページ作成者への圧力を避けるために、誰が作っているのかを秘密にするのは効果的です。
(ばれたからといって、騒ぐほどのことでもないですが、業者は誰がつくっているかわからないと、より動揺します)

業者が訴えるぞと言ってくることもあります。しかし、事実だけを述べたホームページであるなら、訴えられても恐れることはありません。むしろ、表現の自由を侵害したとして、反訴もできます。そうなれば、マスコミネタになりますから、住民の思うつぼだと思ってください。(ただし、あくまで誹謗中傷は避けましょう。)

また、紛争のホームページにアクセスカウンタを取り付けることも、あまり推奨いたしません。一日にサイトを見た人が何人いるかという情報を、それ相応の戦略があるならいざしらず、そうでないなら、あえてわざわざ業者側に開示する必要があるのか、ということを考えてみましょう。

一昔前と違って、今は誰でもがネットにアクセスする時代です。そして、ホームページ作成はけして難しいことではありません。