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NBOnline記事「景観は『共有財産』、全国で相次ぐ規制の波」
「業者に誠意がないとき」最高に効果の上がる立看板
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マスコミとはどうつきあうか

ある運動がマスコミからの取材依頼を受けたとき、「マスコミに出たりすると、リポーターが押しかけてきて、大騒ぎになっては困る」などと大まじめに反対した住民がおられたという実話があります。

ご心配されなくても、紛争がらみの連続殺人事件でも起こらない限り、そういうことはありえません。

逆に、この体験を本にしたら間違いなくベストセラーになるのではないか、と本気で言い出す住民の方にお会いしたこともあります。
いずれにしても、自意識過剰な発言としか申しあげようがないのですが、概して、人間は、自分の身に降りかかった事件こそ、世紀の大事件だと思いがちです。

でも考えてみてください。
世の中に、重大で悲惨な事件は山ほどあるのです。
通り魔や連続殺人事件はもとより、大災害や戦争や難民のニュースですら、そこらじゅうにあふれていて、現にあなた自身、それらの非常に悲惨なニュースを、当事者の立場にたって考えたりすることなどほとんどなく、単に「ニュースのひとつ」として受け流していたのではありませんか?

ましてや、マンション紛争は、当事者にとっては一生の問題でも、現実に人の命に直接かかわることではありません。あなたの紛争は、日本でいまも何百件も同時進行している問題のひとつでしかないのです。
たかがタレントがくっついたの別れたのという話に、TVは何時間も使うのに、と腹立たしく思われるかもしれません。しかし、時間と手間をかけて掘り下げた硬派のドキュメンタリーよりも、その手のワイドショーの方がはるかに高い視聴率を獲得し、良質の文学作品よりも、タレントの暴露本の方が何十倍、何百倍も売れるというのが、この平和ボケ日本の現実であるということを、冷徹に認識しなければなりません。

はっきりいって、タレントのバッシングや離婚会見などを興味津々で見ているようなレベルの視聴者には、他人の日照権など、なんの興味もないのです。
そういう意味では、一般論として、マンション紛争程度では、よほどのことがない限り、マスコミには相手にされないと思ってください。
また、マスコミの取材を受けたとしても、その後、業者からの圧力で放映中止になったケースもいくらでもあります。なんといっても、放送局はスポンサーの力に逆らうことはできません。

それでも、土壌汚染が発覚したり、犯罪的といえる業者の行為などがある場合、程度にもよりますが、それなりのニュースバリューが出てきますから、マスコミに働きかけるのは有効です。また、たまたまTV番組や新聞雑誌の特集などで、マンション問題をテーマに取材が行われているとき、あるケーススタディとして取り上げられる可能性もあります。

ただし、気をつけなければいけないのは、日本のTV関係のマスコミは、いわゆる「当事者の売り込み」を嫌がる傾向があるということです。(ヤラセを防ぎたいという気持ちが働くのでしょうか。)
ある良心的な制作会社が、ある河川の環境問題を取材してどの局に売り込もうかと検討していたときに、その環境団体の方が、インターネットで「放送するようテレビ局に電話をかけよう!」という余計なキャンペーンをやったおかげで、見事にお蔵入りになったケースも現実にあるのです。
もし、仮にTV局関係者や制作会社関係者に知り合いがいたとしても、そのへん、注意深く行動されることをお勧めします。

ただし、『噂の東京マガジン』には、直接告発を受ける窓口があります。

また、TVはハードルが高いですが、新聞などで記事になることは、運動にとって有利です。新聞記者は、地元に密着した方も多いですから、働きかけるのは有効です。